冬虫夏草はご存知、中国を代表する漢方薬で、その歴史は1000年以上とされています。しかし近年まで、日本も含め世界にもそれほど知れ渡っていませんでした。
中国でも皇帝への献上品として貴重な存在だったのですが、一躍、世界に知れ渡ったのは1993年、ドイツで開催された世界陸上競技選手権のときでした。中国女子選手団が一挙に11個の世界新記録をマーク。いわゆる「馬軍団」と呼ばれた中国女子選手たちがその強さの秘密を「冬虫夏草を食べながら練習した」と世界のマスコミに明かしたためでした。
驚異的な強さの秘密は冬虫夏草にあった!ということで、その後、大産地である中国青海省やチベットには買い付けが殺到。しかし、乱獲につぐ乱獲と現地の環境汚染が追い討ちをかけ、その後、ほぼ絶滅状態となってしまいました。
今では、コウモリガから発芽した本物の発芽冬虫夏草にはキロ500万円という高値がついているといわれています。
いっぽうで、市場では効能・効果のない廉価な偽物も出回るようになってしまったがため「効用がない」といわれてしまい、歴史に記されてきた伝承的評価も途絶えようとしています。
しかし日本では、新しい動きがでていました。
2002年に、薬用蟻として知られる擬黒多刺蟻(ぎこくたしあり)から冬虫夏草を発芽させるという技術が開発されました。この技術開発によって、これまで不可能とされていた効能・効果の高い品種の大量栽培が可能となったのです。
国内での栽培ができることになり、もう偽物がでまわってしまう心配もありませんね。